パチスロ4号機の終末感
2016年04月16日(土)業界考察

「仮面ライダーDX」に垣間見たパチスロ4号機末期の終末感

今回は自分の敬愛する町田さんのブログ(町田の独り言)の記事をパチスロ風にアレンジしてみました。
4号機末期の話です。

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冬の陽射しが、葉を落とした木々の間をかすって、弱々しく地面にたどり着くような淋しい日だった。
かれこれ、10年近い昔のことである。 

パチスロ4号機の終末感

師走も近いという休日。
あてもなく街をさまよい歩いて疲れ、それでも家に帰る気もしないという中途半端な心境だった。
どこかの居酒屋の暖簾(のれん)をくぐるには早すぎる。
公園を散歩するには寒すぎる。

どうするか……。

途方に暮れていたような自分の目の前に、スロット専門店が現れた。
そのスロ専をはじめて見たわけではない。
毎日といっていいほど、その前を歩いていたにもかかわらず、記憶に残らないような建物だったのだ。

よく見ると、歩道から入口まで10mほど、埃りっぽい石だたみが続いている。
建物の横には、宅地造成地のような無意味な土地が広がっていて、土煙が上がっている。

廃墟か?と思えるほどの崩れかかった建物。
バス通りに面しているとはいえ、歩道を歩く人も少ない場末のスロ専は、その存在自体が、すでに “古めかしいスロット台” のように思えた。

どんな台が置いてあるんだろう?
ちらっとエントランスの告知物を見る。

『新台入荷!仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編』

封切り当時ヒットしたという評判は聞いていたが、興味を感じることもなく、いつしか忘れてしまったような台であった。
入り口のガラス戸に貼られたポスターを見ると、5号機RTものらしい。
 
時間つぶしにはなるか……。

人気のないエントランスを通ってホールのドアを開けると、案の定、客席のほとんどが空席で、ところどころに人の頭が浮いているという程度。
休憩コーナーでは、居眠りでもしているのか、頭を仰け反らせて顔を天井に向けている人もいる。

そんな静かな客席とは対照的に、新台仮面ライダーコーナーでは爆音が轟いていた。
表面的なゲーム性しかわからなかったのだが、「RTパンク回避」をしつつコインを増やしていくゲーム性のようだ。

・3種類のBIGとREGの合計4種類で構成されるボーナス

・いずれのボーナスも終了後はRT状態から開始されRTの終了条件は、「ボーナス成立時」「赤、白、緑と3種類あるチェリーのいずれかを獲得した時」「2000G消化時」の3パターン

・RT中のチェリー成立時は、どの色のチェリーが成立したのかをナビしてくれるので、成立したチェリーを目押しをすることによってワザと取りこぼせば、RTは無事に継続

・チェリー成立時のナビ回数はRTスタート時に制限があるが、特殊9枚役を引くことによって再びナビが発生することもある

仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編
仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編
2007年02月サミー

 
5号機ながらも設定6の出玉力に安定感があり余裕で5000枚オーバーも目指せる爆裂スペック。

ああ、何かが違う……。
即座に、そう思った。

その時代のメイン機種といえば「押忍!番長」「秘宝伝」「俺の空」「ニュー島唄」などが挙げられたが、その全ての機種とは似ても似つかない、異質な物を感じた。

瞬発力がない。

RT中のコイン増加枚数は1Gあたり0.6枚。
それまで体験していたボーナスの連打でコインを増やしていくタイプの、4号機ストック機とは全く異なる機械だった。

▼ボーナス確定時の画面。ビッグは赤7・白7・緑7と3種類存在し獲得枚数は320枚で必ずRTがついてくる
仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編

▼後にビッグ枚数をアップしRT中の目押しを排除した「回れ!変身ベルト編」も登場
仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編

『仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編』は、ある意味、暗く、鬱々とした作品である。
登場した時代背景も相まって、全編にスペックダウンの匂いが、砂塵のように宙を舞っている。
 

自分は、その台に何を見たのか。
たぶん「パチスロの終わり」を見たのだ。

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4号機が全撤去に進むに連れて、業界には世紀末的な雰囲気が漂っていた。
当時、ホールで見掛けた専業プロの姿は日を追うごとに見られなくなった。

実際にその時期にパチスロから離れた一般ユーザーや専業も多く、かく言う私自身もスロットを辞めてこの業界から一度身を引いた。

ただし、実際にところはこの時期のパチスロで稼げないなんてとんでもない話で、逆に最も甘かったと口を揃える専業も多い。

一例としてパチスロ期待値見える化のだくおさんも「5号機初期時代」を最も稼ぎやすかった時代の一つとして挙げている。

「5号機は出ない」
「5号機は勝てない」
「スロットは終わった」

当時みんな口を揃えてこう言ってました。

たしかに5号機初期の台は波が穏やかで、
4号機の荒波に慣れてしまうと、
物足りなくなる気持ちも分かります。

しかし僕から見たら、
『めちゃめちゃおいしい状況』
でした。

客のほとんどは検定切れ間近の
4号機に夢中になっている横で、
僕はずっと5号機ばかり狙ってました。

店側も近々撤去される4号機よりも、
どうにかして5号機に客を付けようと必死だったし、
実際に設定を入れてくるホールもありました。

引用元:パチスロ期待値見える化「最も簡単に稼げた時代トップ3」

私はその「甘くて」「おいしい」絶好の機会を逃し、パチスロを引退。

その後、業界からも離れて、アミューズメントやアイドル業界に入れ込むことになるが、それはまさに「5号機では稼げない」という先入観が犯した過ちだった。

仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編

この『仮面ライダーDX走れ!スーパーバイク編』のことを考えるたびに、私は、町の中に取り残された場末のスロ専のことを思い出す。
それは、必ずセットでよみがえってくる記憶なのだ。

弱々しい、冬の午後の光。
それを眺めるときの、とりとめもなく、やるせない気持ち。
 
その弱々しい光に照らされたまま、時間を持て余していた人間に、まるで肩ごしに “声をかけてきた” ような朽ち果てたスロ専。
その中に入っていくと、筐体モニターが、そのまま「終末」の色を帯びた淋しい世界につながっていく。
全体がひとつの終末的な体験だった。

そのスロ専は、今は無味乾燥な、ただの広い駐車場になっている。

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